海外FXスキャルピングトレード上達へのコツ

海外FXのトレード手法のなかに「スキャルピング」という手法があるのをご存じでしょうか？海外FX初心者には少々難しいともいえるスキャルピングトレードは、中上級トレーダーを目指す人なら必ずと言っていいほど身に付けたいトレード手法のひとつです。

ただし、スキャルピングトレードはリスクが少ないものの得られる利益も少なく、コツコツとトレードを積み重ねる手法です。そのため、一攫千金を目指すギャンブルトレードを好むような方にはあまり向きません。

今回はFXのスキャルピングトレードについて詳しく解説していきます。

FXのスキャルピングとは？

スキャルピングとは、FXなどの金融市場において、非常に短い数秒から数分で小さな価格変動を利用して利益を得る取引手法を言います。この戦略では、一日に数十回から数百回という多数の取引を行い小さな利益を積み重ねていきます。

スキャルピングは、市場の微細な動きを捉えるために高速な取引プラットフォームと、リアルタイムで市場データを分析できる能力が必要とされています。また厳格なリスク管理と高い集中力を要求される戦略であり、特に短期取引を好むトレーダーに人気があります。慣れるまでは時間がかかるものの、一旦慣れてしまえば利益を出しやすいトレード手法となります。

スキャルピングトレードのメリット

FXのスキャルピングトレードには次のようなメリットがあります。

少額の自己資金でも利益を狙える

海外FXでは高いレバレッジをかけて少しの値動きでも大きな利益を狙っていくのが基本です。そういった意味でスキャルピングトレードは海外FXと相性がよく、国内FXよりもレバレッジが高い海外FXは少額資金でも大きな利益を見込める可能性があります。

そして、そこで得た利益を追加投資して複利で稼いでいくことにより雪だるま式に利益を増やしていけるのです。

短時間で利益を狙える

スキャルピングトレードは短時間のトレードを数多く繰り返す手法です。時には数百回取引を繰り返すこともあります。そのため、デイトレーダーのように1日中、画面に張り付いてトレードするような煩わしさはありません。通常取引であれば、為替市場の動きを予測してどちらに値動きするかを考えなければなりませんが、スキャルピングトレードは、市場の方向性に大きく依存することはありません。その場その場で価格が上昇するか下降するかを判断するトレードになるので、瞬発力のようなスキルが必要になります。その点は通常のトレードと大きく異なるところです。

トレード結果が瞬時に出る

スキャルピングトレードは数秒から数分の間に行われるトレードのため、勝ち負けはすぐにわかります。そのため、資金を効率的に運用することができる点は大きなメリットです。口座資金を塩漬けにするようなことはありません。

スキャルピングのデメリット

一方でスキャルピングトレードには次のようなデメリットもあります。

取引コストの増大化

スキャルピングトレードは、取引回数が必然的に増加します。そのため、取引手数料が高かったり取引手数料がかかる口座を利用するとせっかくの利益も手数料で吹き飛んでしまう可能性があります。そのため、スキャルピングトレードを行う際には、スプレッドが狭い取引口座を選ぶこと、手数料が少ないまたはかからない口座を選ぶことが大事です。

一回のトレード利益が小さい

スキャルピングトレードは短期に小さい利益をコツコツ稼いでいくトレード手法ですので、当然一回のトレード利益は小さいものとなります。リスクは小さいですが、大きな利益に育てていくためには必然的に数をこなさなければなりません。

高度な技術が必要

スキャルピングトレードは、市場分析や取引プラットフォーム操作、リスク管理など、高度な技術と経験が必要となります。海外FXをはじめたばかりの初心者トレーダーには少々難しいトレード手法となります。

スキャルピングトレード上達へのコツ

スキャルピングトレードを上達させるコツはやはり経験を数多くこなすことが一番です。それ以外にも次のような方法でスキャルピングトレードスキルを上げていくことを目指しましょう。

デモトレードを行う

多くの海外FXではデモ口座が用意されており、口座開設前に口座の使い勝手を確かめたり、テクニカル分析ができるかを試してみたり、スリッページが起きたりしないかどうかを確認できます。デモ口座ではリアル資金を使うことがありませんので、どれだけ損失を出しても自己資金を失うことがありません。

しかしその反面、実践ではないという心の余裕から本番では行わないような気持の大きなトレードを行ったりする機会が増えるなど、実践に削ぐ合わない練習となってしまう可能性があります。やはり本番環境にて自己資金を投入して行うトレードとデモトレードではモチベーションが大きく違いますので、ある程度動作確認ができたらリアルトレードにシフトしていくようにしましょう。

テクニカル分析を学ぶ

テクニカル分析は、為替市場での価格変動や取引量などの過去データを分析し、将来の市場動向を予測する手法を指します。このテクニカル分析の手法は、株式やFX、商品先物などさまざまな金融商品取引において用いられます。

テクニカル分析は様々なツールや指標が存在し、チャートパターンやトレンドライン、サポート＆レジスタンスレベル、移動平均線、オシレーターなどが一般的に使われます。FXトレーダーはこれらのツールを用いて市場のトレンドを分析し、売買タイミングを見極めます。

ここではいくつかのテクニカル分析ツールや指標をご紹介します。テクニカル分析は数多くありますので、自分が理解できて使いやすいものを使用すると良いでしょう。

チャートパターン

チャートパターンとは、価格変動をグラフィカルに表したチャート上に現れる特定の形状や模様を指します。これらのパターンを分析することで、市場の上昇、下降、または横ばいといったトレンドの転換点を予測するテクニカル分析の手法の一つです。

チャートパターンは継続パターンと転換パターンの二つの大きなカテゴリーに分けられます。継続パターンは現在のトレンドが続くことを示し、転換パターンはトレンドの方向転換を示します。代表的なチャートパターンには、ヘッドアンドショルダーズパターン、ダブルトップおよびダブルボトム、三角形パターン、フラグやペナントなどがあります。これらのパターンを分析することで、トレーダーはエントリーポイントやエグジットポイントを決定でき、リスク管理に役立てることができます。

移動平均線

移動平均線とは、一定期間の価格データの平均値を計算し、それを連続して線としてチャート上に描画したものを言います。この指標は市場のトレンドを把握するために広く使用されており、価格データのノイズを平滑化し、市場の方向性をより明確に示します。

この移動平均線には、短期、中期、長期といったさまざまな期間があり、それぞれの期間はトレーダーの取引スタイルや分析の目的に応じて選択できます。例を挙げると、短期移動平均線は市場の最近の動きを反映しやすく、長期移動平均線はより広範囲のトレンドを示します。価格が移動平均線を上回る場合には強気の市場を示唆し、逆に価格が移動平均線を下回る場合は弱気の市場を示唆すると言われています。

オシレーター

オシレーターとは、金融市場での価格の動きやモメンタム分析するために使用されるテクニカル分析の指標の一つです。市場が過剰に売買されている状況を特定し、将来の価格変動の転換点を予測するのに大いに役立ちます。

通常オシレーターは価格チャートの下や上に別グラフとして表示され、特定の範囲内で振動します。これにより、市場がオーバーバウト状態にあるのか、オーバーソールド状態にあるのかを示すことができます。

主要なオシレーターには、相対力指数(RSI)、ストキャスティクス、MACD(移動平均収束拡散指数)などがあります。これら指標は、短期間での価格の過剰な動きを検出でき、市場が反転する可能性が高いタイミングを示すのに利用されています。