海外FXの禁止事項に注意してペナルティを回避する

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海外FXで高い利益を出していくためには、多少踏み込んだ取引も必要になる場合があります。ただし、当然ながら違反行為を行うのは厳禁であり、FX業者が禁止している行為を行ってしまうことで、出金拒否や口座凍結されてしまう可能性もあるので注意しなければなりません。

では、一般的に海外FXの禁止事項にはどのようなものがあるのでしょうか?代表的な違反行為について詳しく見ていきたいと思います。

海外FXの代表的な禁止事項

禁止事項

海外FX業者にとって禁止される行為は異なりますが、多くのFX業者に共通して言われている禁止事項はある程度決まっています。

禁止事項

・複数口座間での両建て
・複数人による両建て
・アービトラージ(裁量取引)
・窓開け/窓埋めを狙った取引
・経済指標等の発表時のみを狙った取引
・ボーナスの不正取得

これらについてそれぞれ見ていきます。

複数口座間での両建て

複数口座間での両建てとは、同一業者内における別々の口座を利用した両建てのこと。こちらはほとんどの海外FX業者で禁止となっています。複数口座間で両建てでは同一の金融商品に対して、買いポジションと売りポジションを同時に持つことになります。

価格が大きく動くタイミングで両建て取引を行った場合、片方は含み損が増えてしまうことでロスカットになります。その際、口座残高以上のロスカットが起こったとしたら、口座残高を超えた分の損失がゼロカットにより制限されます。

たとえば、両建てにより買いポジションが10,000円の利益、売りポジションが10,000円の損失の場合に5,000円しか口座残高が無ければ、5,000円分の損失は問われないことになるので5,000円が利益となります。
このようなことが起こり得ることで、価格が大きく動けば動くほど利益の額は大きくなります。よって、同一業者内における両建て取引は禁止されているのです。

複数人による両建て

海外FXでは友人や家族と共謀した両建て取引も禁止されています。考え方は個人の同一口座による両建てと同じですが、それを誰かとグループを作って行う両建てになります。

たとえば、ある銘柄の取引にてAさんが両建て取引を行い10,000円利益を出した際に、Bさんが10,000円の損失を出したとします。これでも損失側が口座残高(仮に5,000円とした場合)を上回る損失を出したら、ゼロカットシステムにより5,000円の損失が問われずに、利益を出すことができます。「バレなきゃいいじゃん」と思って軽く考えてしまっても、FX業者側は怪しい取引情報を監視しておりバレる可能性が高いです。実際過去には複数人により両建てがバレてしまい、口座凍結となってしまった例もあるため、両建ては行わないようにしましょう。

アービトラージ(裁量取引)

アービトラージ(裁量取引)とは、価格差異を利用してリスクをほとんど負わず利益を得る取引手法のことを言います。この戦略は、異なる市場や異なる形式の金融商品の間で同じ資産や関連資産の価格差がある時に行われます。アービトラージは市場の非効率性を利用し、その価格差を縮小させることによって利益を生み出すといった特徴があります。

たとえば、ある銘柄がFX業者Aで100ドル、FX業者Bで105ドルにて取引されている場合、トレーダーはFX業者Aで銘柄を購入し、FX業者Bで同時に売却することで、トランザクションコストを差し引いた上での差額を利益として獲得することができます。

このような取引も海外FX業者の中では禁止されています。別々のFX業者で取引しているからバレないと思いきや、MT4やMT5といったプラットフォームにて情報共有がされているためバレてしまうと思ってください。

窓開け/窓埋めを狙った取引

FXにおける窓開けとは、外国為替市場で為替レートが連続していない状態、つまり取引が停止している週末や祝日の後に、前の取引終了時のレートと次の取引開始時のレートとの間に生じる価格差のことを指します。一方で窓埋めとは、窓開けがその後の取引で元のレベルまで戻る現象を指します。この窓開けおよび窓閉めを狙った取引もほとんどの海外FX業者で禁止されています。窓開けや窓閉めを狙った取引のみを狙ったトレードは結果として、勝てるチャンスも高まりまる一方で、大負けする可能性を秘めています。そうなると、ゼロカットにより損失が発生する人が出てきます。ゼロカットシステムは、トレーダーにとってはメリットとなりますが、FX業者からしてみると損失に他なりません。損失分を補填しなければならないというデメリットしかないため、禁止行為とされています。

なかには、市場開始・終了前後にレバレッジ制限を設けているところもあります。たとえばexnessの場合、市場クローズ前3時間および、市場オープン後2時間は最大レバレッジが200倍に制限されます、

経済指標等の発表時のみを狙った取引

GDP(国内総生産)

アメリカの雇用統計やGDP(国内総生産)、消費者物価指数(CPI)、政策金利などの経済指標が発表される場合、大きく市場の為替変動が起こる場合があります。このような経済指標の発表時のみを狙った取引は、ほとんどの海外FX業者では禁止行為となっています。なかには、経済指標発表時に関してレバレッジ制限を設けているところもあります。たとえばexnessの場合、経済指標が発表される15分前~5分後は最大レバレッジが200倍に制限されます。

ボーナスの不正取得

海外FXでは数多くのボーナスキャンペーンが受け取れますが、ボーナスを不正取得するような行為も海外FXの禁止事項のひとつです。たとえば、口座開設ボーナスは、当該海外FX業者において1度だけ受け取ることができるボーナスで、複数の口座開設時には受け取れなくなっています。ただし、個人情報を偽装したり、家族や友人の名義を借りて口座開設してボーナスを受け取る行為は、ボーナスの不正取得にあたります。

海外FXの禁止事項を破った場合のペナルティについて

ペナルティ

以上のような禁止事項を破った場合にトレーダーに待っているのはペナルティです。ペナルティ内容については海外FX業者によって多少異なりますが、おおむね次のようなペナルティが課せられます。

ペナルティ

・出金拒否
・口座凍結
・不正により得た利益およびボーナスの没収 など

出金拒否

海外FXにおける出金拒否とは、出金申請しているにも関わらず出金できない状態になっていることを言います。海外FXにおける出金拒否は、FX業者側に問題があるかトレーダー側に問題があるかのどちらかですが、禁止事項を破った場合には100%トレーダー側に非があるため利益を引き出すことは難しいでしょう。そもそも利益も無かったことにされてしまうことは避けられません。

口座凍結

口座凍結は出金拒否よりもさらに重たい処分となります。出金拒否であれば特定の条件下のペナルティとして一部解除されることもありますが、口座凍結ともなれば解除も難しく、口座内にある資金も没収、アカウント停止までとなれば当該FX業者にてトレードすることは二度とできなくなることでしょう。

BigBossにおける禁止事項

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海外FXのBigBossではガイドラインのページにて次のような、禁止事項が記載されています。

注意事項

■EA利用に関するルール

EA利用に関し、注文とキャンセルを繰り返す取引や高頻度取引など、サーバの執行能力に支障を与えると担当部門が判断された場合、相応の処置がされることがある

■スキャルピングに関するルール

トレーダーの口座から注文頻度が膨大な量となりサーバ執行能力に支障を与えると担当部門が判断される場合、相応の処置がされることがある

■レイテンシートレーディングのルール

レイテンシートレーディング(レイテンシーアービトラージ)は、短い時間帯で決済が繰り返される事を特徴とし、スキャルピングに関するルールに抵触しサーバの執行能力に支障を与えると担当部門が判断したり、カバー先の規約である高頻度取引(HFT)に抵触したと判断された場合、相応の処置がされることも

■ハッキングツールを使用した取引の禁止

MetaTraderを提供しているMetaQuotes社の規約に反して、ハッキングツールの使用が発覚または判断された場合、利用規約第5条に沿った処置が行われる場合あり

■同一IPアドレスからのアクセスの禁止

複数の利用者および口座からの取引が同一または同系統のIPアドレスより行われている事が発覚または判断された場合、利用規約第5条に沿った処置が行われる場合あり

■公平性の欠ける取引に関する規則

1. 複数の口座を用いたリスク過多な両建て取引
2. 指標発表時などの市場の変動性が高い時間帯を狙ったリスク過多な取引
3. その他、当社の判断により公平性の欠けるお取引をされた取引
これらが確認された場合には、、相応の処置がされることがあるので注意すること

ガイドラインをよく読んで、禁止行為をすることなくクリーンな取引を心掛けるようにしましょう。